歯の豆知識Tooth Knowledge

2023.10.19お子さんがいつもお口ポカンとなっていませんか?

お子さんが無意識のうちにお口が開いていることはありませんか?

お口がポカンとしていると一見可 愛くみえるのですが、何か理由があるかもしれません。
そして、常にお口が開いている状態により、 様々な影響があります。

常にお口が開いてしまう原因には、次のようなものがあります。
 

・お口周りの筋力が不足している
・口呼吸 ・アレルギー性鼻炎などによる鼻づまり
・舌の位置異常

・歯並びが悪い
 

近年、硬いものよりも柔らかいものを好んで食べる傾向にあることから、お口周りの筋力が衰え、唇 がしっかりと閉じられなくなるということが起きています。例えば、昔であれば駄菓子屋さんにスル メなどの硬い食べ物がありましたが、今はなかなか食べる機会が無いですよね。そのほかにも、ガム を噛んだり、ガムふうせんを膨らませたり、シャボン玉をしたり...これらの動作によってお口周りの 筋力が自然に鍛えられているのです。たんぽぽの綿毛をぷぅ~っと飛ばすのも、その一つです。

無意識のうちにお口が空いたままで過ごしていると、色々な症状を引き起こす原因となるため注意が 必要です。まず、常にお口が開いていると口の中が乾きやすくなります。すると、唾液の自浄作用が はたらかなくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まります。
 

また、本来鼻で呼吸ができていれば、鼻の中の鼻毛や鼻粘膜がフィルターのような役割をしてくれる ため、空気中の細菌やウイルスが直接体内に入ることはありません。しかし、口から常に呼吸をして いると細菌やウイルスが口から直接喉に入ります。喉の奥のほうにはリンパ組織が存在し、通常であ れば免疫の働きにより細菌やウイルスから身体を守れるのですが、喉に直接細菌やウイルスが入って きた場合はそれらを除去しきれなくなるということが生じます。そのため、細菌やウイルスに感染し やすくなり、風邪やインフルエンザにかかるリスクが高くなるのです。
 

口呼吸が及ぼす影響はこれだけではありません。
口を開けている時間が長くなると、口周りの筋肉の バランスが崩れ、本来舌があるべき位置から変わってしまいます。正しい舌の位置は、舌の先端が上 顎の前歯の裏側に軽く触れている状態ですが、口呼吸を続けていると舌の先端が下顎の前歯の裏側に 位置するようになってしまいます。これを「低位舌」といいますが、この状態が続くことで歯並びや 噛み合わせが悪くなる可能性があるのです。

 

そのほかにも、日常的に口呼吸をしていることで、ドライマウスや口臭が悪化したり、就寝時のいび きが目立つようになることもあります。
 

思い当たるお口ポカンがお子さんに見受けられる時は、チェックしてみて下さいね。


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監修歯科医師ご紹介

松尾歯科 院長 松尾紘吾

  • 略歴

    2008年 岩手医科大学歯学部卒業
    同年 千葉県亀田総合病院勤務
    2011年 埼玉県篠原歯科医院勤務
    2012年 青森県内の複数医院にて勤務
    2014年 11月1日松尾歯科開業

  • 所属団体

    日本顎咬合学会 会員
    日本口育協会 会員
    臨床歯周病学会 会員
    臨床歯科学会 会員

  • 資格

    日本顎咬合学会 認定医
    口育士
    口栄士
    軸育士
    日本スポーツ協会公認スポーツデンティスト